経食道心エコー検査適応基準

※実践的な経食道心エコー参考書



禁忌

食道の気質的変化がある場合 狭窄、憩室、アカラジア、胸部大動脈瘤による食道圧迫
食道の出血や損傷リスクが高い場合 静脈瘤、食道炎、マロリーワイス、腫瘍、食道手術後(3ヶ月以内)
胃の出血リスクが高い場合 上部消化管出血(3ヶ月以内)、胃手術後(3ヶ月以内)
※嚥下障害、嚥下時痛、胃食道逆流、食道裂孔ヘルニアは相対的禁忌とされる。

カテゴリー分類

カテゴリーⅠ 最も強いエビデンスまたは専門家の意見によって支持されている。
臨床的予後の改善にたびたび有用とされる。
カテゴリーⅡ 弱いエビデンスがあるか、専門家の共通の了解により支持されている。
臨床的予後の改善に有用である可能性あり。
カテゴリーⅢ 現時点では科学的あるいは専門家による支持がほとんどないもの。
臨床的予後の改善に有用であることはまれで、適応が不確かである。

カテゴリーⅠ

※全体的な傾向として弁機能の評価の必要性や血行動態の変化による緊急性が高いものが含まれている。
弁機能・血行に関係するもの 弁修復術、先天性心疾患(人工心肺使用時)、感染性心内膜炎(術前診断不十分、弁周囲組織への波及)、胸部大動脈瘤・解離・破裂で不安定な循環動態で迅速な診断、大動脈解離にて大動脈弁の評価(大動脈弁への波及)、心膜開窓術、閉塞性肥大型心筋症の修復術
速やかな診断が必要なもの 周術期血行動態の急速な悪化、集中治療室管理における血栓の疑い

カテゴリーⅡ

※一般に他のモニターで代替可能なものや血流路と直接関係ない部位の修復術、心臓内異物、心外膜の手術、肉眼で確認可能なものが含まれる。
※弁修復はカテゴリーⅠだが、弁置換はカテゴリーⅡであることに注意。
他のモニターで代替可能 心筋虚血・心筋梗塞のリスクが高い患者、血行動態の悪化のリスクが高い患者
心臓への異物の埋め込み 弁置換手術、心移植・肺移植の吻合部、補助装置の位置・機能確認
血流路と関係ない部分の修復 心室瘤修復術、心外傷を疑う、急性胸部大動脈解離・瘤・破裂、胸部大動脈解離の修復術(大動脈弁異常がない場合)
異物除去 心臓腫瘍摘出術、心内異物、空気塞栓(開心術、心臓移植、座位脳外科手術)、心内血栓除去術、肺塞栓摘出術、大動脈粥状硬化、大動脈塞栓源、心外膜除去術
心外膜の手術 心膜液・心膜手術

カテゴリーⅢ

※開存の確認や合併症のないものに対する手術、心臓から離れた部分の手術や異物に関するもの、他の検査を優先するものが多い。
開存の確認 心筋の灌流・冠動脈の確認、グラフト開存、心筋保護液投与
合併症の無いものへの手術 心筋症の修復術(閉塞性肥大型心筋症を除く)、感染性心内膜炎(合併症のない)の非心臓手術、合併症のない心膜炎
心臓から離れた部分の手術・異物 胸部大動脈損傷の修復術、肺胸膜病変、大動脈バルーンパンピング、植え込み式自動除細動器
他の検査を優先するもの 整形外科手術中の塞栓
合併症を起こしにくい異物 肺動脈カテーテル

  • 最終更新:2017-03-16 09:26:43

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード