痛みの原理

※ペインクリニックの基本を理解する

※このサイトは要点のみを記載するようにしています。きちんと勉強するには成書を参照することを強く勧めます。


痛みの分類

A 時間経過による分類
① 急性痛
外傷や臓器の障害によって急速に出現する痛み。原因を除去すれば改善することが多い。

② 慢性痛
急性痛後、原因が除去されても改善されないものや、明確な原因が特定できない痛み。
原因がはっきりしないため、改善が困難であることが多い。

B 痛みの部位による分類
頭痛や腹痛など、痛みの部位を明確にするための分類。

C 痛みの強さによる分類
痛みの強さや緊急性を評価するためのもの。
軽度の痛み、中等度の痛み、重度の痛みといった大雑把な三分類や、「無痛」をい1点、「死を覚悟するほどの痛み」を10点とする10段階の分類によるものがある。
映画「ベイマックス」では10段階評価の方を用いていた。

D 痛みの原因による分類
① 侵害受容性痛
末梢の侵害受容器に発痛物質が受容されることで生じる痛み。
NSAIDsやオピオイドの良い適応となる。

② 神経障害性痛
神経が直接障害されることに依って出現する痛み。
NSAIDsやオピオイドは一般的に無効である。

③ 心因性痛
明らかな原因が見当たらず、鬱病などの精神状態の悪化により出現する痛み。
混合痛となることも多い。

④ 混合性
①~③が混合して出現する痛み。

E 組織学的な部位による分類
① 表在痛
皮膚や皮下組織、粘膜に存在する侵害受容気が物理的・化学的刺激、温熱刺激などによって刺激されることで生じる痛み。
局在が明確であり痛みの部位を特定しやすいことが多い。

② 体性痛
筋肉や関節・腹膜などへの刺激や、伸展により出現する痛み。

③ 内臓痛
内臓の虚血や器質的障害などで内臓自体に出現する痛み。局在が不明確であることが多い。

④ 関連痛
神経の交差などにより本来の原因とは異なる部位に痛みが出現すること。

  • 最終更新:2017-03-16 12:22:28

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