局所麻酔薬の基本と比較

※研修医向けた詳細な麻酔マニュアル


局所麻酔薬の基本作用

ほとんどの局所麻酔薬は末梢神経のNaチャネルの阻害をし、痛覚を伝える神経の活動電位を抑制することで鎮痛効果を持ちます。その作用は無髄神経に特に作用しやすく、細い神経線維ほど作用が強いため「痛覚→温覚→触覚→深部感覚→骨格筋」の順に抑制されます。

局所麻酔薬の基本性質

局所麻酔薬はアミド型の弱塩基から成っています。そのため、酸性になると下の平衡式が右へ傾くため、イオン方の割合が増加します。

[AOH] + [H+] ←→ [A-] + [H2O]

[AOH]の状態の方が細胞膜の通過がよく細胞内受容体への作用が強くなるため、炎症などのアシドーシスが生じている環境では作用が弱くなる傾向にあります。

また、pKa = [AOH][H+]/[H2O]となり、[H+]/[H2O]が定数であると仮定すると、pKaが大きい方が[AOH]が高くなり、作用発現が早くなります。

脂溶性が高い場合には細胞内に浸透後の作用が増強しやすく、副作用も出現しやすいです。また、蛋白結合率が高い場合には代謝されにくく、作用時間が長くなる傾向があります。

局所麻酔薬の性質の違い

  pKa
作用発現時間
脂溶性
作用強度、副作用
タンパク結合率
作用持続時間
プロカイン 8.9 0.02 5.8
リドカイン 7.9 2.9 64.3
プリロカイン 7.7 0.9 55.0
メピバカイン 7.6 0.8 77.5
ブピバカイン 8.1 27.5 95.6
ロピバカイン 8.1 6.1 94.0

  • 最終更新:2017-03-16 01:36:41

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