基本20画像

※最もメジャーな経食道心エコー問題集


※画像はAnnals of cardiac anaesthesiaより引用しています。
※ME:中部食道(mid esophangeal) TG:経胃(trans gastric) UE:上部食道(upper esophangeal)

各画像のリンク先

ME(中部食道)1 基本20画像のうち、四腔断面、二腔断面、長軸断面、右室流入流出路断面、上下大静脈断面の計5項目を含みます。
ME(中部食道)2 基本20画像のうち、ME1に含まれない5項目を含みます。
TG(経胃) 基本20画像のうち経胃に観察できる6項目を含みます。
下行大動脈・UE(上部食道) 基本20画像のうち、下行大動脈とUEの計4項目を含みます。

基本20画像(基本20断面)

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各画像の描出方法

ME四腔断面 プローブを30cm程度挿入すると描出できます。プローブを後屈させて調整する必要がある。
ME二腔断面 ME四腔断面からトランスデューサーを60~90度に回転させる。
ME長軸断面 ME四腔断面からトランスデューサーを120度程度まで回転させる。
ME右室流入流出路断面 ME大動脈弁短軸断面からトランスデューサーを回転させて60~90度くらいとする。
ME上下大静脈断面 ME大動脈弁長軸断面からプローブを右に回転し、トランスデューサーを5~15度程度戻す。
ME僧帽弁交連断面 ME四腔断面からトランスデューサーを60度程度に回転させる。
ME大動脈弁短軸断面 プローブを27~28cm程度挿入し、トランスデューサの回転をある程度(45度程度)調整すると描出できる。
ME大動脈弁長軸断面 短軸断面で大動脈弁を中央におき、トランスデューサーを90度回転させる。
ME上行大動脈短軸断面 プローブを25cm程度挿入し、プローブを前屈させ気管支分岐部を避けるようにして描出する。角度がずれていることがあるので調整する。
ME上行大動脈長軸断面 短軸断面からプローブを90度回転させる。
TG心基部短軸断面 プローブを35cm程度挿入すると描出できる。前屈させると観察しやすい。
TG中部短軸断面 プローブを40cm程度挿入すると描出できる。軽度前屈させるとより観察しやすくなる。正しい画像では二つの乳頭筋の大きさがほぼ等しくなる。
TG二腔断面 TG中部短軸像からトランスデューサーを90度回転させる。
TG長軸断面 TG中部短軸像からトランスデューサーを120度くらいまで回転させる。
TG右室流入路断面 TG長軸断面からプローブを右方向に回転させる。
deep TG長軸断面 プローブを50cm程度挿入すると描出できる。全体像を見るには深度を15cm程度にする必要がある。
下行大動脈短軸断面 トrンスデューサーが0度の状態で心室を観察できている状態からプローブを左側に回転する。
下行大動脈長軸断面 下行大動脈短軸断面からトランスデューサーを90度回転させる。
UE大動脈弓部短軸断面 UE大動脈弓部長軸断面からトランスデューサーを90度回転させる。
UE大動脈弓部長軸断面 下行大動脈短軸断面を観察している状態でプローブを引き抜いていくと、大動脈弓に達する。そこで右方向に回転させる。

各画像のメリット

ME四腔断面 ・三尖弁、僧帽弁、各心腔が全て観察できる。
・弁逆流を判断したり術中異常を観察するのに適している。
ME二腔断面 ・左心房、左心室、僧帽弁の他、左心耳や左心室心尖部の描出ができる。
・血栓の検索や壁運動の評価に用いることができる。
・左室機能や局所壁運動異常を検出できる。
・心尖部が最もよく描出される。
・冠静脈洞に挿入された逆行性心筋保護液注入用カテーテルの位置確認ができる。
ME長軸断面 ・僧帽弁と左室流出路の評価を行うことができる。一応大動脈弁の評価の可能。
・前壁中隔と下壁の局所壁運動異常の評価が可能である。
ME右室流入流出路断面 ・右室や肺動脈弁輪径の計測、肺動脈弁の評価を行うことができる。
・三尖弁の血流の評価をする事ができる。
・肺動脈カテーテルの位置を確認することができる。
ME上下大静脈断面 ・左房、右房、心室中隔、上大静脈、下大静脈を観察できる。
・心房中隔欠損や卵円孔開存心房中隔瘤の検索ができる。
ME僧帽弁交連断面 ・僧帽弁の形態や病体の位置確認を行うことができる。
ME大動脈弁短軸断面 ・大動脈弁の形態や狭窄を観察できる。
・大動脈弁の大きさを心房と比較できる。
・弁尖の動きや石灰化について評価できる。
ME大動脈弁長軸断面 ・大動脈弁の機能や弁輪径、STジャンクションの評価をできる。
・上行大動脈の石灰化や粥状化を観察できる。
ME上行大動脈短軸断面 ・肺動脈カテーテルを確認したり、肺動脈塞栓を確認することができる。
ME上行大動脈長軸断面 ・大動脈解離の観察ができる。
・上行大動脈のグラフトの近位縫合を確認できる。
TG心基部短軸断面 僧帽弁の観察をする事ができる。
TG中部短軸断面 ・左室収縮能、左室容量の評価をする事ができる。
・局所壁運動の評価をする事ができる。
TG二腔断面 ・僧帽弁の支持組織を確認することができる。
・局所壁運動の評価をする事ができる。
TG長軸断面 ・大動脈弁や左室流出路の評価ができる。
TG右室流入路断面 ・右室壁の肥厚や三尖弁の病態評価をする事ができる。
deep TG長軸断面 ・左室流出路や大動脈弁の評価をする事ができる。
下行大動脈短軸断面 ・解離腔が下行大動脈に達している場合の観察ができる。
・粥腫の観察ができる。
下行大動脈長軸断面 ・解離腔が下行大動脈に達している場合の観察ができる。
・粥腫の観察ができる。
UE大動脈弓部短軸断面 ・解離腔の観察ができる。
・粥腫の観察ができる。
・肺動脈のドプラ検査をすることができる。
UE大動脈弓部長軸断面 ・解離腔の観察ができる。
・粥腫の観察ができる。

  • 最終更新:2018-07-19 15:06:42

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