循環管理について

※理解しやすい心電図診断の名書



概論

循環管理の目的は「バイタルを適切に保つことによる合併症の予防」「目的に応じた血圧のコントロールを行う」ことが必要となります。
循環の三要素は「心臓」「血管」「血液」であるとされています。これらをしっかり意識するようにしましょう。
薬剤については昇圧薬および抗不整脈薬ページを参照してください。
なお、どの状況でどこまでの数値を許容するかは麻酔科医個人の判断となります。なので、このサイトに書いてあることはあくまで参考程度に留めて頂いてかまいません。

循環に関連するアドレナリン受容体について

アドレナリン受容体はα2種類、β3種類存在してます。ただし、α2受容体、β3受容体は循環への影響があまりないため、ここでは省略します(厳密にはプレセデックスで知られているように、α2作用は徐脈や血圧低下を生じますが、ややこしくなるのであまり意識しなくてもよいでしょう)。

α1受容体:血管収縮
β1受容体:心収縮力、心拍数の増大
β2受容体:血管平滑筋の拡張(筋肉と肝臓)

循環を評価する指標

※基本項目の内容は必須となっています。手術の侵襲度などに応じて必要なものを追加していきましょう。項目の内容についてはモニターについてのページを参照してください。

基本項目 心電図、血圧(NBP)、HR、SpO2など
バルーン挿入 尿量
Aライン 血圧(ABP)、血液ガス分析(乳酸値、ヘモグロビン値)、PPV
CVカテーテル・シース CVP(フロートラックとセットで血管抵抗、血管抵抗係数も観察可能)
フロートラック 心拍出量、1回拍出量、SVV、血管抵抗(要CV)、各項目のindex
S-Gカテーテル 主に肺動脈圧、その他肺動脈楔入圧、右室圧、など測定可能。
プリセップ CVに付属している。ScvO2を測定することが可能。
INBOS 脳の酸素飽和度。

  • 最終更新:2018-01-24 16:45:29

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